引越し時はいつ冷蔵庫の電源を切る?自分で運ぶ際の注意点や事前準備を解説
引越しを業者に依頼すると、当然ですが費用がかかります。引越し費用を抑えるため、自力で引越しをする方もいるでしょう。引越しをする時に気を付けたいのは、運搬の際のトラブルです。特に冷蔵庫は家電の中で最も大型で重量もあるので、引越し業者に依頼して運ぶのが一般的です。しかし、一人暮らしや単身赴任などの引越しでは、自力で作業をする場合もあります。この記事では冷蔵庫を運ぶ際の注意点をはじめ、事前準備から新居への設置までの重要なポイントを詳しく解説します。
目次
引越しで冷蔵庫を運ぶ際の事前準備とは?
冷蔵庫に食材や調味料が入ったままだと引越し業者は運んでくれません。引越し当日までに冷蔵庫内は空にして、キレイに掃除をしておきます。冷凍した食材や作り置きなどは早めに消費して、賞味期限切れの食材や調味料は処分しましょう。引越しの前日までには冷蔵庫の中身を空にできるように、計画を立てて消費します。保存期限の長いものは段ボールへ移して、引越し後すぐに冷蔵庫へ戻せるようにしておきます。
前日の段階で「水抜き」と「霜取り」と「電源オフ」
水抜きの方法
水抜きは、冷蔵庫の内部に溜まった水を捨てる作業です。基本的には、蒸発皿や水受けトレイに溜まった水を捨てるだけで作業が終了します。霜取りが済んでいない冷蔵庫の場合は、霜が溶ける段階で水が溜まるので、水抜きは霜取りが終わってから行うのが効率的です。
蒸発皿や水受けトレイは冷蔵庫の下部か背部に設置されているケースが多いです。水を捨てる際に水をこぼさないように気をつけましょう。
霜取りの方法
霜取りとは、冷蔵庫内部に付着した霜を溶かすための作業です。最近の冷蔵庫は霜が付着しにくい設計になっているものも多いので、霜取りが不要な場合もあります。
霜取りの方法は以下の通りです。
- 冷蔵庫の中を空にする
- 冷蔵庫の電源を切る
- コンセントを抜く
- 扉を開放する
霜が溶ける際に水が漏れる可能性があるので、冷蔵庫の周辺に雑巾などを敷いておきましょう。
冷蔵庫を電源オフにしないとどうなる?
電源をオフにせず当日までに霜取りや水抜きをしないでおくと、運搬中に水が冷蔵庫から漏れ出して他の荷物を汚してしまいます。家具や家電が水浸しになってしまえば故障や汚れで使用できなくなり、新しく買い直さなければいけなくなります。冷蔵庫を運搬する前には必ず電源をオフにして、霜取りと水抜きをしておきましょう。引越し業者によっては水抜きや霜取りが完了しているか確認をしてくれますが、業者に依頼しない場合は特に注意が必要です。
引越し時における冷蔵庫の運搬方法
引越し業者に依頼する
冷蔵庫を運ぶには引越し業者に依頼するのが一般的な方法です。引越しが決まったらまずは引越し業者を手配します。引越し業者へ依頼すると、冷蔵庫だけではなく洗濯機やテレビなど大型家電やソファやベッドなど家具も一緒に運んでもらえるので、家族での引越しは引越し業者に依頼するのが効率的です。
引越し業者へ依頼するメリットは、作業がスムーズで安心してお任せできることです。引越し業者は運搬するプロなので、どのように運べばよいかのノウハウを熟知しています。梱包から運び出し、移動後の設置までを一括して任せられます。
また重量のある冷蔵庫を運ぶには技術が必要です。少しでもバランスをくずすと壁や床などにキズを付けてしまうので、運び慣れているスタッフが作業を行ってくれるのは非常に心強いことです。
ただし、運搬費用がかかるため、引越し業者を決める前には数社に見積もりを出して比較する必要があります。また日時については、繁忙期には希望の日を指定するのが難しい場合もあります。引越し費用を少しでも抑えたい場合や、時間に縛られたくない場合にはほかの運搬方法を検討しましょう。
宅配業者に依頼する
冷蔵庫を運ぶ方法には、引越し業者のほかに宅配業者に依頼する方法があります。宅配業者の家電配送サービスを利用すれば、冷蔵庫のみの運搬も依頼できます。ただし、冷蔵庫は大きいと重量オーバーになるので、運搬できない場合もあります。必ず宅配業者へ対応可能かどうか確認をしてから依頼しましょう。
大手宅配業者の家電サービスでは、宅配スタッフが冷蔵庫を梱包し、家からの搬出・搬入を行ってくれます。宅配業者によっては梱包や搬出・搬入の作業にばらつきがあるので、事前準備が必要なのかも確認しておくと安心です。
宅配業者へ運搬を依頼するメリットは、料金設定がされているので事前に見積もりを出してもらう手間が省けることです。単品だけ業者に依頼して後は自力で運べば、引越し費用がかなり抑えられます。ただし、基本的には到着が翌日以降になるのでいつ到着するのか注意が必要です。新居に着いても冷蔵庫がない状態が続く可能性もあるので、食材の保管をどうするかも考えておきましょう。
自分で運ぶ
引越し業者や宅配業者に依頼せずに、自分で運ぶという選択肢もあります。自分で運べば業者にかかる費用がゼロなので経済的です。冷蔵庫の大きさにもよりますが運搬用の車両もレンタルできるので、単身者や近くへの引越しなどにはおすすめです。冷蔵庫は小さいサイズでも重量があるので一人では運べません。家族や友人などの人手を確保しなければならないので、忘れずにお願いしておきましょう。
自分で行うことのメリットは費用を抑えられることと、手続きなどの煩わしい作業がいっさいないことです。何日も前から見積もりを依頼して業者を選んだり、業者間の費用を比較したりする必要がありません。自分の都合に合わせて好きなときに運び出せるのがよいところです。
デメリットとしてはサポートがないため、搬出・搬入の際に壁や床を傷つけた後の処理が自己責任ということと、作業でのケガや事故の補償がないことです。作業する際は十分に気を付けて行いましょう。
自分で冷蔵庫を運ぶ際の注意点
冷蔵庫を横倒しで運搬しない
冷蔵庫を長時間横倒しにして運搬すると、振動などによってコンプレッサーの位置がずれて騒音の原因になったり、冷媒が漏れて故障の原因になったりします。車に積み込むときや新居に運び込むときには横倒しにせず、なるべく縦にして運搬しましょう。階段を昇り降りしたり荷台に積み込んだりするときに、多少斜めに傾ける程度は問題ないので、神経質になりすぎる必要はありません。
もしも横倒しにした状態が長く続いていた場合は、新居に運び込んで設置した後、半日程度は電源を入れず、立てた状態で置いておきましょう。
ドアやトレイをしっかり固定する
冷蔵庫はドアが簡単に開閉するため、固定しておかないと運搬中にドアが開いてしまう危険性があります。また、移動時の振動などによってドアや蝶番の部分が歪んだり、故障の原因になったりする場合もあるので、冷蔵庫を運ぶときにはしっかりとドアを固定するようにしましょう。また、内部に設置されているトレイや可動式の棚なども、運搬している間に中で外れたり落ちたりする可能性があります。冷蔵庫の内部を傷つけたりトレイなどが割れたりするケースもあるので、事前にしっかり固定するか、取り外して別々に運搬するようにしてください。
冷蔵庫に毛布などを巻き付ける
冷蔵庫は大きくて重量のある家電です。運搬時にうっかり落としたり、周囲の壁や扉などにぶつけたりすると、床や壁が傷ついてしまう可能性があります。また、冷蔵庫に強い衝撃が加わると故障の原因にもなるので、冷蔵庫を運搬するときには、緩衝材として古い毛布などを巻きつけておきましょう。冷蔵庫の前面だけでなく、床面もしっかり毛布で包んでおくと、室内を引きずりながら動かせて、移動がスムーズです。車で運搬する際にも振動を吸収してくれるので、故障のリスクを低減させられます。毛布を巻きつける際には、運搬中に取れてしまわないように注意してください。
引越し後の冷蔵庫設置における注意点
新居に冷蔵庫を設置するときはいくつかの注意が必要です。慎重に運んだ冷蔵庫は、設置後に問題なく運転ができているか確認するまで安心できません。設置場所の確認はどのように行うか、故障なく作動した後はいつ食材を入れたらいいのかなどタイミングや注意点を見ていきましょう。
設置場所は適切か確認
新居へ冷蔵庫を設置する場所は事前に決めている場合がほとんどです。しかし実際に冷蔵庫を置いてみると、思っていたのと違う場合があります。設置をした後、一度冷蔵庫を作動させてしまうと移動させることは難しくなります。設置場所の最終チェックをして、人手や業者がいるうちに設置場所の微調整を行いましょう。
設置場所が適切かどうかは、まず冷蔵庫の放熱板の周りに十分なスペースがあるかをチェックします。メーカーや機種によって放熱板の位置が違うので、説明書で位置を確認しておきます。冷蔵庫のまわりは熱気や湿気が溜まりやすく、放熱ができないとうまく稼働できず消費電力が多くなり電気代が高くなってしまいます。冷蔵庫と壁の間にはスペースを取り、熱気や湿気がたまらないようにしましょう。直射日光が当たらず風通しのよい場所やガスコンロからの距離も離れている場所であることも重要です。
また、冷蔵庫の重量に耐えられる丈夫な床で、歪みがなく水平が保てる場所へ設置するようにします。使い勝手や動線を考えて、扉の開閉がしやすく、冷蔵庫周りのスペースにゆとりがあるかも確認しましょう。
設置後すぐに電源を入れない
冷蔵庫を運搬中は車の振動や運ぶ際の衝撃で庫内の冷却液が乱れて不安定な状態になります。いくら慎重にプロが運んだとしても、設置後すぐに電源を入れると故障してしまうおそれがあるので注意しましょう。設置が完了したらそのまま30分~1時間ほど放置して、中の冷却液が落ち着くまで待ちましょう。
ただし、最新の冷蔵庫には搬入後すぐに電源を入れられるモデルもあり、機種やメーカーによっても電源を入れるタイミングは異なります。説明書で確認してから電源を入れるのが安心です。
冷蔵庫内がしっかり冷えてから食材を入れる
冷蔵庫は、電源を入れてすぐには庫内の温度が下がりません。すぐに食材を入れてしまうと、食材を冷やそうと余計な電力と時間がかかり、かえって食材が傷んでしまいます。食材はできるだけ早く入れたいところですが、庫内の温度が十分に下がってから入れましょう。庫内の温度が下がるのにかかる時間は、メーカーや機種によってさまざまです。ご自身の冷蔵庫はどのくらいで冷えるのか説明書で確認をしてから、食材の買い出しや保存の計画を立てましょう。また季節や気温でも温度が下がる時間が変わってくるので、実際に冷えたかどうか確認をして食材が傷まないようにしてください。
古い冷蔵庫を処分したい場合は?
引越しを期に冷蔵庫を買い換えたいという方もいるでしょう。引越しは家具や家電を買い換えるよいタイミングです。不要なものを処分して心機一転するのもおすすめです。
冷蔵庫を処分する場合には注意が必要です。冷蔵庫は粗大ごみでは回収できないリサイクル家電になりますので、家電リサイクル法の定めに従って適切に処分しなくてはいけません。処分する方法は大きく分けて3つあります。購入した家電量販店またはメーカーへ引き取ってもらう・自治体や専門業者に回収依頼をして処分する・リサイクルショップに買取ってもらうのいずれかです。下記の記事で古い冷蔵庫の処分方法を詳しく解説しているので、参考にしてください。
引越し時の家電の処分方法は?冷蔵庫や洗濯機の処分方法について
冷蔵庫だけを運んでほしい時も引越し業者に頼んで大丈夫?
冷蔵庫だけを運んでほしいときに引越し業者へ頼むことは可能です。引越し業者によっては単品のみの運搬サービスを行っている場合があります。冷蔵庫など重量がある家電だけプロへ依頼して、食器や衣服などは自分で運ぶことも可能です。サービスをうまく利用して費用を抑えて引越しをすれば、ケガや事故のリスクで心配することもなく、安心して作業できます。
冷蔵庫を運ぶなら引越し業者に頼むのがベター!
冷蔵庫の運搬について解説しましたが、冷蔵庫を運ぶにはリスクが多くあることを理解しておきましょう。特に自分で運ぶのは予想以上に大変なものです。一人暮らし用の小さめなサイズでもかなりの重量があります。運び出すには大変な労力がかかり、無理な姿勢で身体を痛めてしまう可能性もあります。新居への搬入の際も、2階以上に運ぶには、冷蔵庫を持ちながら階段を上がらなくてはならないため過酷な作業です。
少しでもリスクを回避するなら、引越し業者へ運搬を頼むことをおすすめします。引越しのプロなら梱包から運搬設置までスムーズで、思わぬ事故なども補償がきくので、安心して任せられます。
冷蔵庫の運搬なら引越バービィーへ
引越バービィーなら、冷蔵庫を含む家具や家電の運搬、設置をリーズナブルに依頼できるプランがあります。小物の荷造りや荷解きを自分で行うため、価格をぐっと抑えられるのです。忙しくて荷造りをする時間が取れない人や全部業者に依頼したい人におすすめの丸ごとお任せプランもあるので、自分のライフスタイルに合わせたプランで依頼できます。万が一のトラブルに備えた保険も組み込まれているので安心です。冷蔵庫はもちろん、新居で使用しない不用品を処分したり、買い取ってくれたりするオプションもあります。
まとめ
引越しの多様化で、家電や家具を運ぶにはさまざまな方法が選べるようになりました。冷蔵庫は家電の中で最大の重量があるので、自分で運ぶ際にはケガや事故には十分に気をつけましょう。荷造りや引越し業者との打ち合わせなどで忙しいですが、計画を立てて無理なく安全に運べるように準備をしておくことが大切です。自分に合った方法で無理なく冷蔵庫を新居へ運びましょう。