洗濯機の水抜きの基本的なやり方とは?注意点や水抜きの必要性についても解説!
引越しをするときには、荷物を段ボールに詰めたり、大型の家具を梱包したりと準備が必要です。引越しのプランによってはすべての作業を業者に依頼できますが、その分引越し料金が高くなるので、引越し代を安く抑えたい人はできることはなるべく自分で行う方がよいでしょう。
普段はあまりしない洗濯機や冷蔵庫の水抜きも手順を覚えれば自分でできます。今回は、引越し前の洗濯機の水抜き作業について詳しく紹介します。
目次
洗濯機の水抜きとは一体何?
洗濯機の水抜きとは、引越しなどで洗濯機を動かすときや気温の低い時期の凍結防止のために行う作業です。洗濯機の排水ホースと給水ホースの中に残っている水を抜いて、空にします。
水漏れを防ぐためにも、引越し前には洗濯機の水抜きをする必要があります。
洗濯機の水抜きの必要性
1.引越し当日の負担を減らすため
洗濯機を使用していない状態では、中に水が残っているのか判断ができません。洗濯槽内には水が残っていなくても、見えない部分やホースの中には水が残っています。水抜きをせずに洗濯機を動かしてしまうと、移動中に水が漏れて、そばにある家具や家電にかかり、破損や故障の原因となる恐れがあります。また、新居を汚してしまう可能性もあります。
スムーズな引越し作業と運搬中の水濡れ防止のために、水抜き作業は事前に行っておくと安心です。
2.引越し費用の節約
引越しを依頼する際に「水抜きをしておいてください」と説明されることもあります。引越し当日に水抜きがされていない場合、水漏れ防止のために引越し業者が水抜きを行ってくれる場合があります。無料で行ってくれる業者もありますが、全ての業者が無料とは限りません。オプションで追加料金がかかることもあるので、引越しを依頼する際に有料か確認しておきましょう。
水抜きは手順を把握すれば初めてでも30分~1時間で終了できる作業です。事前に水抜きしておけば、オプション費用が節約できます。また、運搬作業を一時ストップして水抜き作業をしてもらうとなると、余計な時間もかかってしまいます。資金と時間の節約のために、事前に自分で水抜きをやっておいて損はありません。
3.凍結によるトラブルの回避
洗濯機の水抜きは、凍結によって起こるトラブル回避にもなります。洗濯機を外に置いて使用する場合、気温の下がる寒い時期には洗濯機やホース内の水が凍結します。水は凍ると膨張する性質があるため、ホースが破損したり、洗濯機の内部が故障したりするトラブルが起きる可能性があります。水抜きを定期的に行うことで、凍結による洗濯機のトラブルを回避できます。
引越し作業以外でも、洗濯機の買い替えなどで洗濯機を取り外して移動させる際には、水抜きが必要です。水抜きの手順や方法、行うタイミングを知っておくと洗濯機を長持ちさせることにつながり、経済的にも安心です。
洗濯機の水抜きを行うタイミング
引越しで洗濯機の水抜きを行う場合、前日に作業しておくのがおすすめです。引越しの前日の最後の洗濯が終わったら水抜きをします。前日に洗濯しないのであれば、それより前に水抜きしても問題ありません。
引越し当日の水抜きはなるべく避けましょう。引越し当日はいろいろやることが多く忙しい上に、洗濯機を動かす直前に水抜きすると洗濯機の内部に少量の水や湿気が残ってしまう場合があります。
洗濯機の水抜きにかかる時間
洗濯機の水抜きは、洗濯機の種類やホースの長さによっても異なりますが、30分〜1時間ほどで終わります。手間や時間がかかる作業ではないので、引越し前日にさっと行っておくとよいでしょう。
洗濯機の水抜きの事前準備・用意するもの
まず、洗濯機の水抜きをする前に、周りにものがないか確認しましょう。水抜きをするときに水が濡れる可能性があるので、引越しのための段ボールや洗剤や掃除道具などの荷物は洗濯機の近くに置かないようにしてください。
水抜きをするときには、バケツや洗面器、タオル、ビニール袋を用意しておきましょう。洗濯機の機種によっても異なりますが、洗濯機についている給水ホースがネジでしっかり固定されている場合は、ドライバーを使ってネジを外します。
バケツや洗面器は、給水ホースや排水ホースを外す際に水が出ることがあるので、受け皿として使います。
床に水が漏れたときにすぐ拭けるようタオルは大きめのものを何枚か用意しましょう。引越しのために水抜きをした場合、運ぶときに失くさないよう外したホースはビニール袋に入れておくと安心です。
水抜きの基本的な手順《タテ型洗濯機》
洗濯機の水抜きの手順を1つずつ見ていきましょう。タテ型洗濯機とドラム式洗濯機では水抜きの手順が異なります。自宅にある洗濯機の種類を確認して順番に作業を行ってください。ここではタテ型の洗濯機の水抜き方法を紹介します。
1.洗濯機の中を空にする
洗濯機の中は、洗濯物などは入れずに空にしておきましょう。水抜きをした後は、新居に洗濯機を設置するまで使えないので、引越し前の洗濯がすべて済んでから水抜きを行います。
給水の蛇口をいつも開けたままにしている場合は、蛇口をしっかり閉じましょう。
2.標準コースで洗濯機を回す
給水口を閉じたまま、洗濯機の電源を入れて標準コースを選んで洗濯機を回します。こうすることで、給水ホースの中に残っている水を排出できます。標準コースで洗濯機を回すのは1分程度で十分なので、少し回したら止めましょう。
3.給水ホースを外す
ホースの中の水を出したら、給水ホースを外します。給水ホースを外すときに水が漏れてくる場合があるので、洗面器やバケツなどを用意しておきましょう。ここまでの作業で、給水ホースの中の水抜きは終了です。
4.一番短い時間の脱水をする
給水ホースを外したら、再度洗濯機の電源を入れて、短い時間脱水をします。脱水をかけることで、給水ホースから出てきた洗濯槽にある水を捨てられます。脱水も水が抜けてしまうまでなので、1〜2分動かしたら止めましょう。
脱水が終わったら、洗濯槽の中を乾いたタオルで拭いておきます。
5.排水ホースを抜く
次に排水口から排水ホースを抜きます。こちらも水が漏れてくる場合があるので、洗面器やバケツを受け皿にしてください。
取り外した給水ホースや排水ホースは、ビニール袋に入れてなくならないようにしておきます。外したネジや金具なども一緒に入れておきましょう。洗濯機は動かすときに蓋が開かないよう、テープで止めておいてください。
水抜きの基本的な手順《ドラム式洗濯機》
次にドラム式洗濯機の水抜きの手順を紹介します。タテ型洗濯機と手順はそれほど大きく変わりません。ただ、糸くずフィルターや排水フィルターの水抜きも行う必要があるため、タテ型洗濯機よりも少し工程が増えます。
1.給水ホースを水抜きする
給水ホースの水抜きをします。手順はタテ型洗濯機と同じで、蛇口を閉めてから標準コースを1〜2分回しましょう。給水ホースからの水が出なくなったら、給水ホースを外します。水が漏れてくる場合があるので、洗面器やバケツを受け皿にしましょう。
2.糸くずフィルターを水抜きする
給水ホースを外した後は、ドラム式洗濯機の糸くずフィルターの水抜きをします。糸くずフィルターを緩めて、水を出しましょう。洗面器などを受け皿に使って出し切ってください。完全に水が出なくなったら、糸くずフィルターをタオルで拭いて戻します。
3.排水ホースの水抜きをする
糸くずフィルターの水抜きが終わったら、電源をもう一度入れて排水ホースの水を抜きます。排水口から排水ホースを抜いて、水抜きしましょう。ホースを抜く際は水が出てくると考えて、受け皿をいつも用意しておくと安心です。
4.排水フィルターの水抜きをする
ドラム式洗濯機には、糸くずフィルターではなく排水フィルターと呼ばれるものがついている場合があります。その場合は、排水フィルターの水抜きを行いましょう。排水フィルターのつまみを左に引きながら回すと排水フィルターが出てきます。このとき、水が出てくることがあるので気をつけましょう。
排水フィルターが取れたら、洗ってから水気を拭いて再び設置します。排水フィルターの水抜きは、洗濯機を傾けたときに汚れた水が出てこないよう、引越しの直前に行いましょう。
5.排水ホースを外す
排水ホースを外すときは、排水口側から外します。ホース内に残っている水を排水口に流すようにしながらゆっくり取り出します。次に、洗濯機側の排水ホースを外します。固定されているクリップを緩めながら外しましょう。
洗濯機の水抜きを行う際の注意点は?
洗濯機の水抜きを行うときには、水が漏れたり溢れたりする場合があります。必ず洗面器やバケツなどを用意して行いましょう。水が漏れたときにすぐに拭けるよう、古い大きめのタオルを2〜3枚用意しておくと安心です。
取り外したホースから水がまだ漏れてくる可能性もあるので、紛失防止も兼ねてビニール袋に入れておきましょう。新居で洗濯機を設置するときに、部品が足りないと取り付けができません。水抜きで外したものは、1つの袋に入れてまとめておきましょう。
また凍結防止のために水抜きをする際は、洗濯機本体の後ろ側を毛布などで覆っておくと保温効果があります。万が一凍結してしまったときは、40度程度のお湯に蛇口や給水ホースや排水ホースなどを浸して温めるとよいでしょう。早く温めようと熱すぎるお湯を使うと、洗濯機が故障してしまうこともあります。
焦らず、必ずぬるめのお湯を使って温めてください。
洗濯機の水抜きに関するQ&A
引越しや洗濯機の水抜きが初めての場合は、いろいろと不安になるものです。洗濯機の水抜きに関するよくある質問を集めました。ぜひ参考にしてください。
当日まで水抜きを忘れていた場合の対処法は?
洗濯機の水抜きは、基本的に引越しの前日までに行うのがベストです。前日までに水抜きをしておけば洗濯機の中も乾くため、引越し当日に洗濯機を動かしても水が漏れる可能性は低くなります。
しかし、引越しの準備が忙しく当日まで水抜きを忘れてしまった場合は、気づいたときにすぐに水抜きを行いましょう。水抜きの作業自体は、30分ほどで終わります。
なるべく洗濯機を運ぶタイミングより少しでも早い時間に確実に水抜きを行えば、問題なく洗濯機を運べるでしょう。
洗濯機に水が残っている音がするけど問題ない?
洗濯機の水抜きをしたはずなのに、洗濯機を傾けたり少し動かしたりすると、中に水が残っている音がする場合があります。これは、水ではなくバランサー用の液体です。
洗濯機内部には、脱水するときの異常な振動を軽減するための液体が入ったバランサーの役割をする部品があります。
バランサーは、縦型洗濯機は上部に、ドラム式洗濯機は背面に設置されています。水が入っている音がしても、バランサーの液体は動き出して出てくることはないので、そのままにしておきましょう。
凍結している場合はどうしたらいい?
屋外に設置した洗濯機の水道管やホース内部の水、洗濯機本体が凍結した場合は、凍結部分にお湯をかけて溶かしましょう。
まず凍結した部分にタオルを巻いて、40度位のお湯をかけてとかします。洗濯機内部が凍結している場合は、3〜4リットル程度の洗濯槽に30分〜1時間ほど入れて溶かしましょう。給水ホースや排水ホースの内部が凍結した場合は、ホースを取り外してお湯につけるか、ドライヤーを使って温めます。
部品や洗濯機自体を無理に動かすと破損の原因になるため、慎重に行いましょう。
水抜きは難しそう、忙しくてやる暇がない。引越し事業者に依頼できる?
引越しで洗濯機を運搬する際の費用は通常の引越し料金に含まれます。洗濯機を取り外し・取り付けを依頼する際の費用相場は、以下のとおりです。
取り外し | 取り付け | |
---|---|---|
タテ型洗濯機 | 1,500円〜3,000円 | 3,000円〜5,000円 |
ドラム式洗濯機 | 3,000円〜5,000円 | 6,000円〜10,000円 |
水抜きのみはオプション料金となる場合があるので、業者へ問い合わせて確認しましょう。作業時間はプロでなくても30分〜1時間で終了するので、プロであればより短い時間で終了する可能性があります。
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引越しをするなら、引越バービィーがおすすめです。引越し準備に必要な梱包資材は無料で提供し、引越し前後の解体や組み立てなども行ってくれます。
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まとめ
引越しをするときには、洗濯機の水抜きの作業が必要になります。引越しの前日までに水抜きを済ませて、取り外したホースや部品は紛失しないようビニール袋に入れておくとよいでしょう。30分ほどで作業は終了するので、忘れずに行ってください。
また、凍結防止のために水抜きをする際も手順は同じです。なるべく早めに対策を取ることで、洗濯機の故障や破損を防げるので、正しい水抜きの手順を覚えておきましょう。