引越しで出たゴミはどう処分すべき?上手な処分方法と費用相場について
引越しの準備をする際には大量のゴミが出ます。可燃ゴミや不燃ゴミなどは、回収日にゴミに出せばいいのですが、粗大ゴミや家電などは処分に困る方も多いでしょう。今回は引越し作業で出たゴミの処分方法や、処分の依頼先、費用相場、引越し当日に出たゴミの対処法などを解説します。
引越し作業で出たゴミの処分方法
家庭で出るゴミには可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミ、粗大ゴミ、有害ゴミなどがあります。引越し作業では大量のゴミが出るので、処分する段取りを決めておくことが重要です。
ゴミの種類によって回収日が異なるので、回収日を把握し、いつまでにどのゴミを処分すればいいかチェックしましょう。ゴミの分別や処分方法などは自治体により異なりますので、引越しが決まったら早いうちに処分方法を確認しておきます。
大きい荷物を運ぶ必要がある場合や、荷物が多いなどの場合は引越し費用もかかります。処分できるものは処分し、できるだけ荷物を少なくしたほうが費用を抑えられ、荷造りなどの手間も省けるでしょう。しかし、粗大ゴミや家電などは処分に手間がかかります。不用品の処分にはどんな方法があるか事前にチェックし、自分に合った処分方法を選びましょう。
処分方法1.捨てる
壊れているものや、古いものなどは捨てたほうがいいでしょう。引越しで出る不用品にはさまざまなものがあり、不用品の種類によって処分方法も異なります。
自治体によって異なりますが、おおむね30cmを超えるものは粗大ゴミとして回収できます。テーブル、ベッド、椅子など大きなゴミは自治体に回収を依頼するとよいでしょう。
ただし、家電4品目のテレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・乾燥機は粗大ゴミとして回収できません。家電4品目を処分するには、リサイクル料金を支払う義務があるため、家電を購入した販売店や自治体へ相談しましょう。販売店や指定引取場所に自分で持ち込む方法や、引き取りを依頼する方法があります。買い替えの場合は、購入した販売店へ引き取りを依頼するとよいでしょう。
小型家電もリサイクルの対象となるため、適切に処分しなければいけません。デジタルカメラやゲーム機、ドライヤーなどの小型家電が対象ですが、品目は自治体によって異なるので確認が必要です。小型家電の回収方法も自治体で違いがありますので、ホームページなどで確認するとよいでしょう。
処分方法2.売る
きれいで使えるものはリサイクルショップや、フリマアプリ、ネットオークションなどで売る方法があります。自分にとっては不用品でも、欲しい人がいるかもしれないので、捨てる前に検討してみましょう。衣類や生活雑貨、食器類、家具、家電など品目は幅広く、売れた場合は現金が手に入ります。
リサイクルショップへ持ち込みすると、すぐに査定し、買取できるものはその場で現金化が可能です。フリマアプリやネットオークションは、リサイクルショップよりも高額で売れる可能性がありますが、売れるまでに時間がかかる場合もあります。また、配送料や手数料などがかかって利益が出ないこともあるので、出品する前に確認しておきましょう。
ほかにも、買取業者に依頼する方法もあります。幅広い品目に対応しているところや、特定の品目に対応しているところがあります。ブランド品や楽器などがあるなら、特定の品目に特化している買取業者に査定を依頼するのがおすすめです。
処分方法3.譲る
使えるものは友人や知人に譲る方法もあります。処分品がまとまったら、声をかけてみましょう。家具など運搬に人手や時間がかかるものは、事前に引き渡し方法を相談しておく必要があります。譲る前には破損等がないかチェックし、クリーニングなども済ませておきましょう。
引越し当日にゴミが出た場合の対処法
引越しの前日までになるべくゴミを処分しても、どうしてもゴミが出る場合があります。引越し当日に出たゴミの対処には、次のような方法があります。
・引越し先に持っていく
引越し先へ持って行っても抵抗がないゴミであれば持っていき、引越し後に処分する方法もあります。引越し先のゴミ回収日にゴミを出せば処分できます。
・近所の人に処分を頼む
生ゴミなど引越し先に持っていけないようなゴミは、近所の人に処分を頼む方法があります。事前に、当日出た生ゴミだけを処分してもらえるよう、頼んでおくとよいでしょう。
・ゴミ処理施設へ持ち込む
ゴミ処理施設へ直接持ち込む方法もあります。家庭ゴミならほとんどのゴミ処理施設で持ち込みが可能ですが、地域によって異なりますので事前に確認しておきましょう。
・引越し業者に回収を依頼する
荷造りをしている段階で、引越し当日に粗大ゴミが残るとわかったら、引越し業者に相談してみましょう。引越しサービスとして、不用品を回収してくれる引越し業者は多いです。サービスの有無は引越し業者によって異なりますので、確認してください。
引越し作業で出たゴミの処分依頼先
引越しの際に処分に困るものには家具や家電、衣類、書籍、CD類などが挙げられます。引越し作業で出たゴミを処分するにはどうするのか、わからない方も多いでしょう。ゴミを処分するには、主に3つの依頼先がありますので、処分を依頼する方法や注意点などを紹介します。
自治体に粗大ゴミの回収を依頼する
自治体に粗大ゴミを回収してもらうには、粗大ゴミ受付センターに事前の申し込みが必要です。粗大ゴミの大きさなどで料金が変わりますので、指定された料金分の粗大ゴミ処理券をコンビニなどの取扱店で購入します。粗大ゴミ処理券を粗大ゴミに貼り付け、回収日に指定された場所へ出しておくと回収してくれます。
3〜4月は引越しシーズンのため、粗大ゴミの申込みをしても予約が取りにくく、回収までに時間がかかる場合があります。引越しまでに粗大ごみの処分が間に合わない可能性があるので、早めに予約しておきましょう。
買取業者に買取を依頼する
買取業者には、買取専門店やリサイクルショップなどがあります。買取専門店は買取を専門に行う業者で、ブランド品や宝石、古本、CD・DVD、ゲームなどを専門に買取するお店や、幅広いジャンルに対応しているお店があります。専門の査定士が在籍しているので、適正価格で買取してくれるでしょう。
リサイクルショップはすべてのジャンルが買取対象なので、さまざまな種類の不用品を処分したい方におすすめです。買取専門店で値段がつかなかったものでも、買取ってもらえる可能性があります。
買取方法には店頭買取、出張買取、宅配買取などがあります。
店頭買取は、直接お店へ不用品を持ち込む方法です。すぐに査定してもらえるので、素早い現金化が可能です。また、交渉できるメリットもあります。
出張買取は、買取業者のスタッフが自宅に訪問し、査定を行う方法です。店頭へ足を運んだり、荷物を梱包したりする手間がないので、忙しい方におすすめです。持ち運ばなくてもよいので破損の危険がなく、自宅で現金化できます。しかし、提示された査定金額が安くても断りにくいデメリットがあります。
宅配買取は、不用品をダンボールに詰め込んで業者に発送し、査定してもらう方法です。全国対応しているので近くに買取業者がなくても利用でき、対面せずにすべて自宅で買取が完了できます。しかし、梱包に手間がかかることや、査定や入金が遅いなどのデメリットがあります。
買取業者に買取を依頼する際には、本人確認書類の提示が必要です。店頭買取や出張買取の際には、免許証や保険証などの身分証明書を用意し、宅配買取の場合には身分証明書のコピーを同梱します。
引越し業者に回収を依頼する
大手の引越し業者では、不用品の回収サービスを行っているところもあります。引越しの見積もりを依頼する際に相談しておくと、手間がかからずスムーズに処分できるでしょう。引越しと同時に不用品が処分できるので、忙しい方や、ゴミの処分が面倒な方におすすめの方法です。
また、買取サービスを行う引越し業者もあります。買取できる場合は引越し料金を安くできます。業者によっては買取対象が限られているケースもあるので、事前に確認しておきましょう。
引越し時のゴミの処分費用
引越し時に出たゴミの処分費用は、処分の依頼先により異なります。ゴミの処分費用の相場を、依頼先別に紹介します。
自治体
自治体で回収してもらうと、処分費用を抑えられるのがメリットです。自治体で粗大ゴミを回収してもらう場合の、費用相場を紹介します。(東京都豊島区の場合)
・テーブル:1,100円
・ソファ(1人用):800円
・タンス:2,000円
・ベッドマット:1,100~1,900円
・本棚:400~2,600円
家電リサイクル法に定められている4品目は回収できません。お住まいの地域により回収できる粗大ゴミの品目は異なりますので、各自治体にお問い合わせください。
買取業者
買取業者へ不用品を買取ってもらう場合は、処分費用はかかりません。買取が成立すれば現金が手に入るのが大きなメリットです。商品の状態などによって買取価格は異なりますが、買取相場の一例を紹介します。
・タンス:500~数万円
・テーブル、椅子、ソファなど:1,000~3,000円
・靴、バッグ、香水など:900~5,000円
人気のデザインや、人気ブランドなどは高く買取してもらえる傾向があります。古いものや傷・汚れが目立つもの、持ち運びが大変なものなどは買取できないケースが多いようです。
出張買取の場合、出張費や査定料は無料で行う業者がほとんどです。査定結果に満足できない場合のキャンセル料も発生しません。
宅配買取の場合、梱包用のダンボールを用意してくれるサービスがあり、無料で発送できるところが多いです。ただし買取をキャンセルし、返送してもらう場合は送料がかかります。
少しでも高く売れるようにするには、きれいにするのが基本です。自分のできる範囲で掃除や手入れを行ってから査定を依頼しましょう。また付属品がすべて揃っていることも大切です。電源コードや説明書、箱などがあれば高く買取ってもらえる可能性があります。
どの買取業者に依頼するかを決める際には、一括査定できるサイトを利用してみましょう。一度に複数の買取業者で、買取査定を依頼できます。この中から自分の条件にあった買取業者を探してみましょう。
引越し業者
大手の引越し業者では、引越し作業と同時に不用品の回収をしてくれるところもあります。ただし、引越し作業を依頼した場合のサービスですので、不用品だけの回収は行っていません。料金は引越し料金に上乗せされます。大手引越し業者の回収費用相場を紹介します。
・テーブル:3,500~4,500円
・ソファ(1人用):2,500円~
・ベッド:3,000円~
・冷蔵庫:6,672~7,644円
・テレビ:4,296~5,916円
・洗濯機:5,484円~
回収できるものは、引越し業者によって異なります。また買取サービスに対応している業者もあるので、複数の業者に見積もりを依頼してみるとよいでしょう。
引越し時のゴミを減らすコツ
引越しのゴミを減らすには、余裕を持って計画を立てることが大切です。計画に沿って準備を進めていくと、ゴミを減らせます。ゴミを減らすためのコツを紹介しますので、チェックしておきましょう。
荷造りの計画を立てる
ゴミを減らして荷造りを行うために計画を立てましょう。引越し先に持っていくものと、処分するものを分別します。引越しの荷物は少ないほうが引越し費用を抑えられるので、できるだけ荷物を少なくするように計画しましょう。不用品を処分したり、売ったりする作業があるので、最低3か月はかかると考えてください。余裕を持って、荷造り計画を立てましょう。
不用品をチェックする
不用品の仕分けは、過去6か月に使用しているかを目安にするとよいでしょう。思い出のものなどは処分をためらいがちですが、大事なものだけをとっておき、その他のものは写真で保存する方法をおすすめします。
不用品のチェックが終わったら、処分に取り掛かりましょう。
引越し前はゴミを出さない生活を心がける
引越し前の数週間前からは、ゴミを出さないような生活を心がけましょう。食事や生活に必要なもの以外は、なるべく買わないようにしてください。何かものを買ってしまうと、ゴミが増える原因になります。趣味のものなどは買うのを控え、必要最低限の買い物だけするようにしましょう。
まとめ
引越しで出たゴミの処分方法について紹介しました。ゴミを処分する場合は適切に処分してください。粗大ゴミを自治体で回収してもらうには、事前の申込みと粗大ゴミ処理券の購入が必要です。また、引越し当日にゴミが出た場合、そのままゴミを置いてくとトラブルになるのでやめましょう。
引越しまでにゴミの処分が間に合わない場合は、引越し業者に不用品を回収してもらうサービスを利用するのがおすすめです。引越し業者によって回収できるものが異なりますので、数社に見積を出してもらい、比較してから決めるとよいでしょう。